金田風アンプ No.239の製作 ⑫

投稿者: | 2020年7月28日

長い間、作っては休みを繰り返してきましたが、ようやく完成間近となりました。

赤や緑や黄や青や、眩いばかりにLEDランプが点灯する中、音もでました。
金田先生はIoを300mAに設定すると記事に書かれていましたが、暫定的に少々低めの200mAに設定しました。
接続したプリアンプはNo.257です。このプリアンプは非常に安定し、しかもきめ細かに楽器の音を再現するようになりました。
このアンプが安定的に稼働するのは、私に少々の達成感を与えてくれるものになっています。

No.239の再生音は、出来立てのアンプなのでなめらかというより少し粗削りな感じもします。
長かったなとふーっと息を吐き、ソファに凭れながらその音に耳を傾けました。
アンプをあちこち触ってみると放熱器がだいぶ熱くなっていて、少し驚きました。

さて、さらに微調整をと、電源スイッチをいったん切り、すぐに入れました。
すると、さっきは煌々と輝いていたLEDランプが、今度はふっと消えました。
あれっと慌てて、スイッチを切り、入れなおしても同じ結果です。

電源のキャノンコネクタをアンプから外し電源部の各部の電圧を測ると、+30Vと-30Vのレギュレーター部がいずれも+40V,-40Vを示しています。
これはRCPから出たままの電圧で、つまり+30Vと-30Vのレギュレーターが働いていないことになります。

実は、タイマーが30秒間隔で作動するのが嫌で、LMC555CNについているコンデンサー0.1uFを0.01uFに換えていました。
これだと約3秒間隔になるので、せっかちな私はそれでとても満足でした。
でもこれはめでたく完成した暁にとるのであって、頻繁にスイッチを入り切りする調整段階ではレギュレーターに負担がかかるので避けるべきでした。

No.239の製作⑪でも130V基板をとばしてしまいましたが、また同様のことをしてしまいました。
これはとんでもないことになったと思うより、(多分)SCT2080KEを2本も破壊してしまったショックで、しばし呆然としておりました。

(その後)

+30V、-30V基板を取り出しました。大きさが違うように見えるのは、斜め上から撮ったためです。
見たところは何の変化もないのが困ったところ。
+30V基板はSCT3080KLが付いていました。2080KEが品切れで代わりに使ったものです。

万全を期するため、±38V基板のダイオードSCS120AGにまでさかのぼり、SiC MOS-FET、FET、ダイオードなど各素子全てを取り出して測定しなおしました。
その結果+30V、-30V基板の制御素子SCT2080KE、SCT3080KLの破壊に止まっていることが分かり、早速取り寄せの手配となりました。

それにしても、一度組み立てたものをもう一度取り外し、各素子を測定し直し、また組み上げるという作業は、新しい基板に新しい部品を取り付ける作業と比べると、とてもしんどく感じます。