学科・実技試験を受ける①
6月中旬のある日、今日は学科・実技試験の日です。天気も良く、昼からの実技試験もスムーズに受けられそうです。集合時間は9時、新西宮ヨットハーバーを目指して車を走らせました。
試験会場は、以前学科講習をうけた大きな部屋です。部屋の入口で受付を済ませ、受験番号の札が置かれている机に着席しました。早めに到着したつもりでしたが、結構多くの受験者が先に到着していて、黙々と問題集を読み込んでいます。私たちもそそくさとテキストや問題集を取り出し読み始めました。
9時になると、試験官が前に立って、受験上の注意事項、日程説明、実技試験の各自の時間割発表などがありました。試験官は全部で3人のようです。
まず、身体検査が開始されました。名前を呼ばれたら試験官の待つ机まで進みます。机の上には小型スピーカーほどの黒い箱が置かれていて、その箱にこちら向きに付いている大きな接眼レンズのようなものを、まず右目で覗くように言われました。覗いてみると内部は真っ暗で、中央に小さい光がぽつんと点いています。その光の点が、赤、緑、白色にランダムに変わるたびに、色を答えなさいといわれました。右目が終われば左目に変えて、身体検査はあっという間に終わりました。
学科・実技試験を受ける②
該当者全員の身体検査が30分ほどで終了し、いよいよ学科試験です。机上には受験票と受験に必要な筆記用具だけを出して、後は全部しまうように指示がありました。そして、問題と解答用紙が配られました。
試験官の「始めてください」の合図で学科試験がスタートしました。試験時間は70分、問題は50問、平均すれば1問につき1分少々考える時間があるわけで、焦る必要はないはずです。ほとんど見慣れた問題ばかりですが、幾つかはどうだったかなと思うものがあり、それらは後回しにして次々と問題を解き進めました。
とりあえず50問全てに目を通して時計を見ると、まだ30分も経過していません。今度は、少々迷って後回しにした問題を見直すことにしました。さらに全体を見返して考え違いをしていないかなど点検していると、残り時間が20分少々になりました。ぼちぼちと周りの人たちも退室して行きます。私も、もうそろそろよいだろうと机上を片づけ始めると、妻も同じように片づけ始めました。結局2人揃って退室しました。
11時に正解を掲示すると言うことだったので、その時刻を待って会場前の掲示場所に行きました。答え合わせをすると、2問間違っていました。1問は数字の記憶違いで仕方がないとあきらめましたが、もう1問が不注意というか少々悔しいミスをしてしまいました。
学科・実技試験を受ける③
その問題というのは次のようなものです。
「日本の浮標式によると、下図に示す灯浮標のうち、出港するとき、その灯浮標の左側に岩礁、浅瀬、沈船等の障害物があることを示すのはどれか。ただし、赤、緑、黒、白は標体の塗色を示す」というもので、(1)右舷標識、(2)左舷標識、(3)孤立障害標識、(4)安全水域標識が図で示されています。
(2)左舷標識が「入港するとき、その灯浮標の左側に岩礁、浅瀬、沈船等の障害物があることを示す」と憶えていましたし、テキストでも港の外から見た説明図に慣れていましたので、つい機械的に(2)を選んでしまいました。問題文の「出港するとき」という言葉をうっかり見逃してしまったのです。入港と出港では左右がまるで逆になります。正答は(1)でした。
ということで、満点はとれませんでしたが、合格ラインには達したようでした。妻も少し誤答がありましたが、合格は間違いないようです。これで昼からの実技試験を心置きなく受験できることになりました。